教室について
教室について
ご挨拶
令和の始まり(正確には2020年11月)から、4代目になる筑波大学医学医療系放射線診断・IVR教室の主任教授を拝命しました中島崇仁(なかじまたかひと)と申します。General radiologistの育成というこれまでの伝統を引き継ぎながら、これから20年先の放射線科医のあり方を目指して、私の専門分野である分子イメージング(核医学・PET・光イメージング・光免疫療法など)を加えてより発展した新しい教室にしていきたいと考えています。
私たちの研究室では、筑波大学という立地を活かして、AI(人工知能)を使った画像診断の研究を行っています。私たちのAI研究の成果が、画像の判定において、人と同等もしくは人以上の結果が出せるという研究発表をするたびに、医学生の間にはAIが発達することで、放射線科医の仕事がなくなるのではないかという心配があるようです。これは、「放射線科医は5年後にAIに取って変わられる」と5年以上前にアメリカの有名人が演説したことに端を発します。実際に米国では、とても人気の高かった放射線科医への志願者が一時的に急激に減りました。しかし、今ではやはり放射線科医は人気の診療科に戻っており、医師+αのダブルライセンスが普通な米国では、ITの素養を持った若い放射線科医がどんどん活躍して、臨床経験で感じた事をAIにやらせてベンチャー企業を立派に立ち上げています。
おそらくAIが医療に導入されてまず役に立つことは、処方とか経過観察で受診する患者さんへの対応だと思います。決まり切った処方や診療のために多くの医療リソースが使われていますので、患者さんにとっても医療従事者にとってもとても便利になるはずです。(もちろん、日本の政府が柔軟に法律を変更してくれる必要がありますが…。)
また、世界の1/3が日本にあると言われるCT装置やMRI装置を使った画像検査に対して、AIを使った意思決定支援(CDS)を使う事で、患者さんにとって余分な検査を減らして、必要な適切な検査が行われるようになります。これまでは、放射線科医に期待されていた役割でしたが、放射線科医の絶対数が足らない事により、私たち放射線科医が十分に出来ていなかった仕事です。このような大切な仕事をAIが肩代わりしてくれます。放射線科医に限らず、これまで医師が当然行うべきであったはずなのに、患者さんに適切に提供出来ていなかった医療の部分をいかにAIによる工夫で提供出来るようにするかが、これからの日本・世界の医療を考える上で大切です。
私は、これまで放射線科医は私たちの能力を活かした役割を十分には果たせていなかったと考えています。もし、AIが病気を見付けてくれるようになったら、放射線科医はその結果をどのように解釈したら良いかに力を注ぐことが出来ます。もし、AIがレポートまで記載してくれれば、放射線科医は診療科とのカンファレンスに集中して、複数の診療科で患者さんを総合的に治療するチームの要になることが出来ます。たくさんの診療分野を横断する臨床医として、画像検査を通して患者さん一人一人の相談に乗ることも出来ます。AIに取って変わられる簡単な仕事は、AIに任せてしまいましょう。ただし、誰かがやってくれると思っていることは、意外と誰もやってくれません。自分たちで、AIが患者さんに貢献出来る世界を作る必要があります。世の中が変化するこの10年、20年は、20年先の医療を考える上でもとても刺激的でやりがいのある時代になります。私たちは、この期間で新しい医療・新しい放射線科医像を自分たちで造り出すような意気込みのある若い先生を募集しています。ぜひ、私たちと一緒に20年先の世界の医療を変えられるように頑張っていきましょう。
スタッフ

中島 崇仁 教授
日本医学放射線学会 放射線診断専門医
日本核医学会 核医学専門医
日本核医学会 PET核医学認定医
マンモグラフィ検診認定医
乳がん検診超音波検査実施・判定医
第一種放射線取扱主任者
日本医師会認定産業医

森 健作 准教授(病院教授)
日本医学放射線学会 放射線診断専門医
日本IVR学会 IVR専門医
日本ステントグラフト実施管理委員会 腹部ステントグラフト指導医
IVR(特にvascular IVR)
Vascular IVR
IVR前後の画像評価法について
躯幹部の非造影MRA
「注腸造影と16列検出器CTによる大腸病変診断能のROC解析による比較」科学研究費 若手研究(B)2004年度~2005年度
「非造影MRIによるステントグラフト内装術後のエンドリーク検出法の確立」科学研究費 基盤研究(C) 2012年度~2015年度
日本医学放射線学会 板井研究奨励賞 2008年
日本医学放射線学会 優秀論文賞 2010年
日本IVR学会 優秀論文賞 2011年
難しい手技でも簡単にこなしてしまう。往年の川相みたいです。
いざというときに頼りになるIVRのボスです。
着実堅実などっしりとした雰囲気の先生。
IVR時のオーラは比類なきもので、他 病院のレジデントからも憧れを抱かれている。

原 唯史 准教授(応用分子イメージング学・寄付講座)
日本医学放射線学会 放射線診断専門医
日本核医学会 専門医
FDG-PET診断
つくばに来て間もないのに、つくばのこと何でも知ってます。
関西系のおもしろいPET専門医です。
バランス良い診断をする家族想いの先生。関西弁を話す。両手と足でキーボードとマウスを使いこなし、口ではディクテーションを行う、ドラマーのような姿が目撃されている。

岡本 嘉一 講師
福岡大学 1997年卒
日本医学放射線学会 放射線診断専門医
スポーツ外傷の画像診断
多角的なMRI評価を用いたスポーツアスリートの筋コンディショニングの試み 基盤研究C 2014年度~2017年度
飲み会で活躍します。
サッカーとお酒が大好きな骨軟部領域の専門家です。
飄々として骨軟部をサクッと診断していく、スポーツ大好きなお兄さん先生。

星合 壮大 講師 (医局長)
博士(医学)筑波大学
日本医学放射線学会 放射線診断専門医
日本IVR学会 IVR専門医
日本医学放射線学会総会 Cypos賞 Platinum 2021年
日本医学放射線学会秋季臨床大会 優秀演題賞 2020年
腹部放射線学会 打田賞 2019年
日本医学放射線学会総会 Cypos賞 Bronze 2019年
日本医学放射線学会総会 Cypos賞 Bronze 2018年
Best of BJR 2017
腹部放射線研究会 打田賞 2012年
豊富な症例、教育する環境、放射線診断学を学ぶのに不足はありません。

石黒 聡尚 講師

酒井 正史 講師

天野 太史 病院助教
レジデント

澁木 紗季
日本内科学会 認定内科医
日本医師会 認定産業医

阿部 哲也

武井 洋平

益岡 壮太

吉田 美貴

井上 慶

加賀屋 駿

望月 直人

渡邊 大介
外病院所属

菊地 俊介

宮坂 祐輔
教室の沿革
筑波大学 放射線診断・IVR教室は、1976年に初代・秋貞雅祥教授(~1990年)に始まり、腹部画像診断を専門とする板井悠二教授(1990年~2003年)、画像診断全般で一流の南学名誉教授(2004年~2019年)、そして、2020年から中島崇仁が教室を引き継いでおります。
私がレジデントの頃にはIVRを中心に研修していたことから、当時の板井教授のデンプンを使った塞栓物質や血管撮影中にCTを撮影するCTAP(CT during arterioportography)などのご講演を拝聴して感銘を受けて、世界第1号のシーメンス社のangio-CTを使って実践に取り入れていた思い出があります。南名誉教授は日本中の放射線科医であれば知らない人がいない臨床画像診断のプロフェッショナルです。
このような伝統を受け継ぎ、当教室では古くからgeneral radiologistを育成するレジデントプログラムが確立されています。「頭のてっぺんから、足の先まで」広い分野の画像診断やIVR・核医学などのトレーニングを行う事が可能です。これまで筑波大学からご高名な放射線科専門医が数多く生まれていることが筑波の伝統が正しい事の証明になります。
これからの教室の方針としては、これまで以上に多くの優秀な放射線科医を育成することの他に、茨城県の放射線科医不足を解消するための遠隔画像診断ネットワークの構築と、中島の専門である分子イメージング(核医学・PET・光イメージング・光免疫療法など)の研究による更なる広がりを目指すことで、より教室を発展させていくつもりです。
ご寄附のお願い
私たちの教室では、画像診断やIVRに関する研究の発展、 新しいモデダリティの応用・発展、放射線診断医の育成などを目的とした寄附へのご協力をお願いしております。
皆様よりご寄附いただいた寄附金事業は、これらの活動を充実、発展させていくために役立たせていただきます。
私たちは、今ある放射線診断やIVRをより発展させ、将来必要とされる診断や治療を未来の患者さんのために開発していけるよう、日々研鑽を行って参ります。みなさまのご理解とご支援を心よりお願い申し上げます。
令和4年2月吉日
筑波大学医学医療系 放射線診断・IVR学
教授 中島 崇仁
寄附金事業について
筑波大学では民間企業や企業の篤志家の皆様より、学術研究や奨学を目的とした資金を寄附金として受け入れています。この寄附金は宛先を指定可能で、当該領域の学術研究の振興・活性化に極めて重要な役割を果たしています。ただし寄附をしたことにより、診察・治療・分析などへの対価を求めることはできません。
使用目的
筑波大学医学医療系 放射線診断・IVR学教室に対する寄附金は、以下の様な目的で使用されます。
・画像診断・分子イメージング・IVRに関する基礎的研究の推進
・光免疫療法の橋渡し的研究に関する基礎的・臨床研究の推進
・画像診断学・IVRに関する論文発表・学会発表への補助
・臨床データの解析やオミクス解析に携わる人材の雇用
・その他の放射線診断学の発展に必要と考えられる用途
ご寄附の方法


寄附目的の欄で
①「その他の寄附目的」を選択してください
②「その他(ご寄附先をご記入ください。)」を選択してください
詳細の欄で
③「医学医療系放射線診断IVR科」と入力してください